鮎釣りの基本「友釣り」をマスターしよう

1.友釣りとは?

鮎の釣りは毎年6月ごろから鮎釣りが解禁され、長い竿を川の中で操る姿が風物詩となっています。普通の待ち釣りと違い、特徴的な釣り方をするのが鮎の「友釣り」です。

「友釣り」と呼ばれるテクニックは、鮎の強い縄張り争いを利用した釣りのことを言います。鮎はコケを食べる魚なので、通常の餌釣りは釣ることができません。そこでオトリとして捕まえた鮎を使い、野鮎をおびき寄せ、寄ってきた鮎を引っ掛ける手法を使うようになりました。野鮎を呼ぶための「友達」という意味で、「友釣り」と呼ばれます。縄張りに近づいてきたオトリ鮎を攻撃してくる野鮎や、警戒心で違和感のある動きをする鮎など、さまざまな表情が見られます。オトリ鮎を上手に操作することで、野鮎との駆け引きを楽しむことができるでしょう。

友釣りの仕掛けは、リールがついていない1本の長い竿を手持ちで操作します。糸の先には生きたオトリ鮎が繋げられ、オトリ鮎の尻尾の先に野鮎を捕まえるための掛け針がついています。この仕組みでオトリ鮎を縄張りへ侵入させ、野鮎が攻撃してきたところを針に刺すという仕組みです。野鮎がオトリを追ってくるように操作するのが友釣りの見せ場でしょう。

 

2.オトリ鮎の管理方法

野鮎の縄張りに侵入させるオトリ鮎とは、攻撃される鮎のことです。糸とオトリ鮎の繋ぐのに、「ハナカン」と呼ばれる、取り外しできる環を使用します。環を鼻の穴に通し、オトリ鮎の背ビレ後方にハナカンから繋がる逆針がつけられ、野鮎を捕まえるための仕掛け針を繋げます。オトリ鮎に野鮎を捕まえるための道具を装着し、縄張りへ侵入させます。

最初のオトリ鮎はオトリ店から養殖の鮎を購入し、釣りを始めます。オトリ鮎は死んでしまったら捕まえられないため、余分に購入するのもおすすめです。オトリ鮎は元気な状態で使うのが良く、専用の鮎缶に電池式のエアーを入れて保管しておきます。オトリ鮎を運ぶ時間は短い方が良いため、釣り場から一番近いオトリ屋で買いましょう。