1.鮎の取り込み方法「引き抜き」とは?
鮎釣りを行う中で、最後の勝負といっても良いのが「取り込み」です。友釣りの場合、釣れた野鮎とオトリ鮎が引っ張り合いをしてくれるので、掛かりを強くしてくれます。掛かりをどのぐらい待てば良いかは場合によりますが、基本的に野鮎が強い場合はすぐに刺さります。しかし、野鮎のアタリが弱い場合は、深く刺さるまで鮎同士引っ張りあいをしてもらう必要があり、そうすることで確実に確保できるでしょう。
鮎の取り込みの種類には「引き抜き」と「引き寄せ」の2種類があります。「引き抜き」とは、掛かった鮎をオトリ鮎と一緒に引き上げ飛んできた鮎をタモで受けるという方法です。鮎を引き上げたら、竿にしっかり鮎が掛かるまで竿を立てて待ちます。ここで鮎の引きが弱いと感じたら、無理に竿を引かず釣る状態で5秒程度待ち、引きが強くなったら竿を立て、利き手で竿の下を握りましょう。竿が引きに負けないように反対の手で添えるように持ちます。
そして、ポイントを確認しながら鮎を流れが緩い方へ誘導し、引き抜きをする準備をしましょう。ここでは少し竿を引っ張りながら行うことで緩い方へ寄せることが可能です。川の流れが強いと抜く方向が定まらず、うまく抜くことができない可能性があるので注意しましょう。
オトリ鮎の背ヒレが見えてきたら、竿を少し持ち上げると、掛かり鮎の背ヒレが見えてきます。そのまま竿を上げると掛かり鮎が水面から上がり、竿の弾力で飛んでくるので、糸が切れないようにそのまま保ちましょう。
2.引き抜きは経験を積んで技術を磨く!
「引き抜き」は鮎釣りのベテランが行う取り込みの1つですが、練習をすれば、初心者でも技術を磨くことが可能です。手や腕の力はあまり使わず、竿の反発力を使ってキャッチします。引き上げる際は、竿を真上に持ち上げるイメージで引き抜くのがポイントでしょう。引き抜きがうまくいかない方は、竿の反発を活かすことを意識することが大切です。竿先が鮎に引っ張られている状態は、まだ限界まで曲がっていません。竿が限界まで曲がり、止まったところで引くことを意識すると、抜くことができるでしょう。