友釣りは、オトリを野鮎の縄張りに侵入させ、攻撃のために近寄ってきた野鮎をオトリに下がっている掛け針にひっかけて釣るという鮎独特の釣り技法です。野鮎をおびき寄せるためにはオトリとなる鮎が元気でいることが大切です。
オトリ鮎の管理に必要な道具は?
オトリの鮎を運ぶためにオトリ缶を用意しましょう。重くても、オトリを元気にしておくためには大きめで重いものを選んでください。おすすめは20Lサイズです。容量が小さいと狭くなりオトリがストレスを感じます。運搬する距離、オトリの数によりオトリ缶の水量を変えてください。オトリ2、3尾なら20Lのオトリ缶なら半分以下の水で大丈夫です。運搬に時間がかかるなら、もっと水量を増やします。水が少ないと酸素が足りなくなります。
釣っている最中にはオトリと釣れた野鮎を引き船(ひきふね)に入れておきます。引き船は腰につけた鮎ベルトに装着します。引き船に入れて体につなげておけば、わざわざオトリ鮎を交換しにオトリ缶まで行く必要がありません。ポイントを移動する鮎釣りでは引き船が必須です。引き船のサイズは中型の6~7Lがおすすめです。
オトリを元気にしておくためのコツ
ポイントについたら、フタをあけて上流から水が流れ込むように川底に置き、流されないように重しとして石を乗せておきます。暑い時期には川の水温が高いので、オトリ缶をいきなり川に沈めないようにし、少しずつ川の水をオトリ缶に注ぎます。オトリを仕掛けに取りつける時は、手の熱で弱らせることがないように、まずは手を川の水で濡らして温度を下げてから優しくつかみます。長時間触らないように気をつけてください。
長時間移動するときや、翌日も釣る場合はオトリ缶に入れてエアーポンプをかけておくと安心です。養殖のオトリ鮎は低酸素に弱いので注意してください。一晩車の中に置いておくときは、水温が上がらないように蓋の下に氷の塊を置いておきましょう。