「香魚」と書くほど芳しい香りを持つ鮎は塩焼きで食べるのが定番ですが、甘露煮や一夜干し、洋風にハーブグリルで楽しむのも美味しいものです。淡白な味わいが鮎の魅力ですがどんな栄養が含まれているのか意外と知られていないのではないでしょうか。
鮎は貧血解消や不眠にいい?
1尾食べれば1日に必要な分を摂取できるほど、ビタミンB12が豊富に含まれています。ビタミンB12が不足すると貧血やめまい、倦怠感に悩まされます。さらに、ビタミンB12は、神経伝達をスムーズにしてメラトニンの分泌をサポートします。メラトニンは催眠作用のあるホルモンなので、正常に分泌されると寝つきがよくなります。海外ではメラトニンのサプリが不眠改善や入眠導入剤として販売されているほどです。普段から寝つきが良くない、生活リズムが乱れているという人は鮎を食べてみるといいかもしれません。養殖物の方が栄養価は高いのですが、ビタミンB12に限っては天然の鮎の方が多く含まれています。
疲労回復には鮎
鮎には疲労回復効果のあるタウリンやアスパラギン酸がたっぷり。どちらも栄養ドリンクに配合されているほど、疲労回復効果のある成分ですから、夏バテで疲れていたり、仕事や育児で疲れている時や次の日まで疲れが抜けない時などには鮎がおすすめです。タウリンは疲労のもとになる老廃物を除去してくれますし、アスパラギン酸には毒性を持つアンモニアを排出する作用があります。天然物にも養殖の鮎にも含まれています。
内臓にも栄養たっぷり
鮎はコケを食べる魚なので内臓も食べられます。魚の内臓は苦手という人もぜひ鮎の内臓は食べてください。鮎の内臓にはビタミンAが豊富で、ほうれん草やニンジンよりもはるかに多く含まれています。ニンジン100g中に含まれているビタミンAは760マイクログラムですが、鮎には100g中なんと6,000マイクログラムも含まれています。ビタミンAには皮膚や粘膜の健康を守るので乾燥肌や、風邪の予防に効果があります。